生産性向上が求められる昨今のビジネスシーンでは、効率的に仕事を進めていくためのタスク管理は非常に重要です。
本記事では、タスク管理のポイントと具体的な4つの手順をまとめました。
以下のような方は、是非参考にしてみてください!
・チームで働く機会の多い人
タスク管理とは?
タスク管理とは、必要なタスクを細分化し、進捗を管理することで効率的に仕事を進める手法です。
タスク管理を効率的に行うことで、個人のみならずチームとしての生産性が向上し、プロジェクト全体での作業手戻りの発生やスケジュール遅延のリスクを抑えることができます。
タスク管理は、大きく以下の4つの手順に分けることができます。
- タスクを特定する
- タスクの作業者を決定する
- タスクの優先順を決定する
- タスクの進捗状況を把握する
それぞれポイントを見ていきましょう。
タスク管理の4つの手順
STEP1. タスクを特定する
最初の手順はタスクを特定することです。以下のポイントに注意しながら、必要なタスクを書き出していきましょう。
・タスクの目的を定義する
必ず「なぜこのタスクをしなければならないのか?」確認を行いましょう。間違った方向に作業を進めていくことは、そのまま手戻りへと繋がっていきます。タスクを依頼する側も受ける側も、漠然と作業を行うのではなく目的を確認したうえで作業を行うようにしましょう。
・タスクを更にブレークダウンする
具体的に作業を行っていきやすいようにタスクをブレークダウンしていきましょう。ブレークダウンした結果を、依頼者と作業者間で事前にすり合わせておくことで、手戻り発生のリスクを抑制することができます。
例えば、「ドキュメントを作成する」というタスクは、以下のように更に細分化することができます。
②実際にドキュメントを作成する。
③完成したドキュメントをレビュー依頼する。
④レビュー後の手直しを行う。
ブレークダウンした結果を、依頼者と作業者間で事前にすり合わせしておくことで、コミュニケーションロスが発生する可能性を軽減することができます。
・成果物を定義する
タスクの成果物のイメージに関しても可能な限りすり合わせをしておきましょう。
以下に例を示します。
・ファイルの格納場所
・ファイルの命名規則 など
完成した成果物が、想定していたものと違っていた場合は大きな手戻りです。作業を開始する前に、成果物は可能な限り定義しておくようにしましょう。
STEP2. タスクの作業者を決定する
次にタスクを作業者に割り振っていきましょう。作業者を決定する際には、以下のポイントが重要です。
・依頼者と作業者間ですり合わせを行う
依頼者は作業者に「なぜ、このタスクをあなたに依頼するのか?」を伝えるようにしましょう。以下に例を示します。
・保持しているスキルを活用して効率的に作業をこなすことを期待している。
また作業者側も、自身の要望やスキルセットに関して認識齟齬がないかを伝えるようにしましょう。
すり合わせを事前に行うことで、作業者のモチベーションアップや、スキルのアンマッチによる作業効率の低下を事前に防ぐことができます。
STEP3. タスクの優先順を決定する
タスクの作業者が決定したら、次は優先順を決定していきましょう。ポイントは以下の2点です。
・マイルストーンから最遅納期を設定する
タスクの納期を決定していく際は、 全体のマイルストーンから逆算した最遅納期を必ず設定し、そこから余裕代を含めた目標値としての意味合いを持つ納期を設定するようにしましょう。
実際のタスクマネジメントでは目標納期を活用することが多いですが、目標納期はプロジェクトの進捗具合で変動する可能性が高いです。一方で、マイルストーンから逆算した最遅納期は変動する可能性が少なく、タスクマネジメントの1つの基準となります。
・他のタスクとの関連性を明記する
他のタスクとの関連性は、必ず認識しておきましょう。自身の行っている作業が、プロジェクトのクリティカルパス上にあると、その遅れはそのままプロジェクトの遅れに直結します。また、他のタスクとの関連性が高いということは、高品質が求められるタスクと言い換えることもできます。
これらの情報はタスクの優先順を決定する上で重要な情報です。アローダイアグラムなどの手法も用いて、タスクの関連性は可能な限り見える化していきましょう。
STEP4. タスクの進捗状況を把握する
タスクを割り振りしただけで終了してはいけません。必ず進捗状況を把握し、「無理なタスク設定になっていないか」を評価し、必要に応じて修正を行うことが重要です。以下に、ポイントを示します。
・仕事を見える化し生産性を評価する
仕事は可能な限り定量化して見える化することが重要です。以下の観点で作業の定量化ができます。
・作成ドキュメント枚数/作業実績時間
ポイントとしては、定量化した生産性を相対的に評価し、差異の要因を特定することです。
例えば、Aさんの開発生産性が1か月前と比べて急上昇していた場合、この差異の要因を特定することが重要です。より良い手法を編み出していた場合は、知見としてプロジェクト内への展開を図るべきです。悪い例では、納期が厳しいため品質を落としていたということも考えられます。
プロジェクトを円滑に推進するには、変化点を早期に捉えて対応することが重要です。仕事を定量化し生産性を算出することで、その指標としましょう。
・問題点や課題を共有する
タスク進捗把握の目的は、納期遅延となるリスクを早期に検出して対処を行うことです。そのため、進捗報告の場では、漠然と「作業が予定通り/遅れている」ことを確認するだけではなく、問題点や課題を共有することが大切です。
仮に現在の作業者が対処できない問題なら、作業者の見直しが必要です。また、他の人の知見や助力があれば解決できる問題ならば、協力体制を構築していく必要があります。
このような対応は、後手後手になってしまうと対応が難しくなります。問題点や課題を共有することで、早期に対応を行っていきましょう。
タスク管理で効率的な仕事をしよう
生産性向上が求められる昨今のビジネスシーンでは、効率的に作業を行うためのタスク管理の重要性は益々高まっています。本記事で紹介したポイントも参考に、是非タスク管理の能力を伸ばしていきましょう。